キャンプやBBQが恋しい季節ですが、コスパ良好なバトニング用ナイフがあるということで購入してみました。約4,500円程度で購入できるSCHRADE SCHF36ですが、バトニング性能については皆さんが紹介しきっていると思うので、バトニング用ナイフでその他のことがどの程度できるのかチェックしてみました。
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SCHRADE SCHF36のスペック

「SCHRADE SCHF36」は「KA-BAR BK2 ベッカーコンパニオン」、「ESEE ESEE‐5」、「BarkRiver ブラボー1.25」と同様にバトニング性能に優れた大型のフルタングナイフとなります。
- メーカー:シュレード
- 全長:260mm
- 刃長:128mm
- 刃厚:6mm
- 鋼材:1095ハイカーボンスチール
- 重量:390g
- 付属物:ファイヤースターター、簡易砥石、ナイロンシース
メーカーはシュレードであり、英国シェフィールドにルーツを持つジョージ・シュレードが1892年に設立したプレスボタン・ナイフカンパニーが始まりです。インペリアルシュレードは前身となったアメリカのナイフメーカー五社を統合し、ニューヨーク州で1904年設立されました。2004年にシュレード社は全ての工場の操業を停止、歴史あるシュレードはテイラーブランド傘下となって名前を残しています。
シュレードのナイフはコスパが良く、性能も高いナイフとなっています。その中でも「SCHRADE SCHF36」は全長:260mm、刃長:128mm、刃厚:6mmの大型ナイフとなっており、刃長と刃厚のおかげで10cmの丸太でもバトニングでたたき割ることができます。


5000円以下で入手できるナイフの中でこれだけのバトニング性能を持つナイフはないため、バトニングを行いたい人にはかなり人気のナイフとなっています。
鋼材は1095ハイカーボンスチールのため、炭素を多く含むハイカーボン鋼にマンガン、リン、硫黄等の合金が添加されており、硬度が高く、切れ味が良くて刃持ちが良いナイフとなっています。
一方でステンレスに比べると丈夫ですが、耐食性が低いため、錆びやすくメンテナンスが大変です。「SCHRADE SCHF36」は錆止めのために刃に黒い塗装がされており、塗装が剥がれるまでは耐食性も良好です。しかしながら、バトニングや研ぎを繰り返していると塗装が剥がれて、耐食性の低い鋼材が露出するため、オイルでの保護や黒錆加工を行い、錆びを防ぐ必要があります。
付属物にファイアースターター、簡易砥石、ナイロンシースが付いていますが、ファイヤースターターは小さめのため使いづらく、簡易砥石はキャンプ場などで簡易で研ぐ必要がある時に使える程度のため、おまけ程度に考えておいた方が良いかと思います。ナイロンシースは革製のもっとかっこいいものを使いたい場合以外は問題なく使えるものです。


バトニング性能
ご存じのとおりのバトニング性能であり、10cmの丸太であっても刃こぼれすることなく、ガシガシバトニングを行うことができます。箱出し状態では刃は鈍角目についていますが、それでも問題なく木材で背を叩いてあげるときれいにバトニングできます。
ナイフが390gとかなりの重量があるため、バトニングだけでなく、鉈の様にチョッピング性能も高く、木材をチョッピングで分割することもできます。値段も安いため、雑に扱いやすいおすすめのナイフになります。

外国人が「SCHRADE SCHF36」を使用している動画になりますが、バトニングもチョッピングも楽々こなす性能を持っています。
料理・木工性能
一方で料理や木工にはどの程度使えるのでしょうか?基本的に他のバトニング用ナイフも共通ですが、刃を切れる状態にしておけばやりにくいですが、料理も問題なくこなせます。木工でフェザースティックを作るのは簡単ですが、ブッシュクラフトでスプーンなどの細かい細工を作るのは少し扱いづらいかと思います。
料理については柔らかいトマトや肉類に関しては全く問題なく、調理することができます。ただし、根菜などの固めの野菜は刃厚が厚いことで刃が当たらず刃厚で割ってしまうため、きれいに調理することは難しいです。
私も自宅でタマネギやトマト、サツマイモをカットしてみましたが、タマネギは柔らかいのできれいに薄くスライスすることができますが、サツマイモは固いので、刃の厚みで割れてしまい、断面がざらざらの状態になってしまいました。やはり根菜類は難しいようです。


フェザースティックも割りばしでやってみましたが、大きくて取り回しはしづらいですが、それなりに薄く作ることができるので、木工細工もある程度はこなせます。ただ細かい細工の場合に刃が厚いので、入らない場合は難しいかと思います。

品質トラブル(刃のひび)
私は購入してすぐ砥石掛けをしたのですが、刃の角度を鈍角から少し鋭角に削る際に黒い塗装が剥げました。そこに丁度ひびが入っており、そのまま使っているとバトニング時に折れていただろうなと思います。
恐らくAmazonなどの評価で折れたりされている方は私と同じように刃にひびが入っていたような方が、黒い塗装のせいで気づかずにハードに使用して、折れているのではと思います。
可能であれば黒い塗装を研磨で削って自分で黒錆加工をすることをおすすめします。購入後、すぐに黒い塗装を削って内部にひびがあれば、返品・交換を受け付けくれるかと思います。もしくは5,000円以下なので、覚悟を決めてハードに使用するかのどちらかかと思います。

まとめ
「SCHRADE SCHF36」はバトニング性能に秀でており、また最低限料理や木工などにも使える一本あれば、ブッシュクラフトできるナイフかと思います。ただし、もっと便利に作業したい場合はモーラナイフやオピネルなどの作業性の良いナイフと斧や鉈を併用した方がいいです。
「SCHRADE SCHF36」は一本でちょっと不便を楽しみながらキャンプやブッシュクラフトをしたい方におすすめなコスパ良好なナイフです。皆さんも「SCHRADE SCHF36」を使って楽しんでください。