私はワインをよく飲むので、シャトーラギオールのソムリエナイフを使っているのですが、スクリュー部分が少しずつ緩んできました。保証書があれば、8,000円くらいでフランス本国に送って補修してもらえますが、他ではほぼ補修を取り扱っていません。
そこで今回は緩んだスクリュー部分を自分で補修してみました。皆さんの参考になればと思います。
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スクリューの緩みの発生原因
シャトーラギオールの金属(ステンレススチール)は非常に硬いために、スクリューを取り出す・閉める行為を繰り返していくことで、摩擦により金属が削れ、緩みが発生します。
この発生を抑えるには日頃から、各パーツの付け根部分を綿棒等で奇麗にし、摩擦を軽減するためにも工業用オイルなどを注してお手入れをすることで摩耗を抑えることができます。
スクリューが緩くなるとこんな感じでスクリュー側を下にするとプランプランします。この状態までなると使えますが、少しダサいですよね。

もし緩くなった場合は以下のように保証書があるものは修理をしてくれますが、経年劣化による緩みなどは有償となり、8,000円くらいかかってしまいます。
以下のように購入先でそれぞれ補償内容が異なります。
【LIGNE|Wロゴ入り保証書】お求めからの期限は関係なく有償にて修理を承ります。保証書記載の「修理費用、往復送料確認ページ」にて事前のお問い合わせをお願いいたします。
【SCIPロゴ入り保証書】お求めから3年間(一部1年間)、生産上の欠陥がある場合は保証書による無料修理(約6ヶ月~10ヶ月)が可能ですので、保証書掲載の住所まで保証書同封にてお送りください。
ソムリエナイフの修理方法
私のソムリエナイフはもう何年も立っており、また有償でお金をかけて直すくらいなら、新しいのを買うなぁということで、シャトーラギオールの修理方法を色々調べました。
調べると以下のジュエリーショップ ナーズというショップで修理をしている様です。ただ、完全にスクリューが外れた場合にドリルで穴をあけ直して、ピンを通してカシメをする方法の様です。
この方法で直すとしてもスクリューがまだ外れてないのに、せっかくの水牛の角を削るのもなぁというのとショップに依頼するとしても栃木か!ということでこの方法は一旦保留となりました。
他の方法を検討する上で、まずは構造を確認ということで外れたスクリューの画像を確認すると、スクリュー部分の取り付け部の凹凸部分がそれぞれ摩耗していると考えられました。

そこで受け側の金具を作り直して、スクリューと本体の隙間にはめ込めばしっかりと止まるのではと思い、やってみました。取り付け位置は次の写真の赤線部分になります。

ここに薄い金属板(100均などで販売している0.5mm程度のスチール、アルミ板など)をカットし、受け位置も少しカットしておきます。
薄い金属板は鋏等でもカットできますが、カット後歪むので、平らな場所でハンマーなどで少し叩くと平らになります。そして平らなダイヤモンドやすりで平らに削って、受け位置についても削ります。
やすりは100均のダイヤモンドやすりを使用しています。

この後もう少し目の細かいやすりで表面等も綺麗にしましたが、こんな感じのパーツを2つ作ります。少し取り付けてみて接触する部分などはやすりがけし、さらに削ります。

製作したプレートに100均で購入できる金属対応の2液混合タイプのエポキシ接着剤で、本体側に貼り付けます。
貼り付けると以下のような感じになります。この2枚のプレートが摩耗した受け金具の代わりになり、しっかりとスクリューの軸を受けてくれます。内側にプレートを2つ貼るだけなので、あまり目立たないのも良い点だと思います。

スクリュー部の補修後は次の写真のようにスクリューが垂れ下がらなくなります。初めの頃の硬さはないですが、しっかりと落ちない様になっています。
またコルクに刺す時、グラグラしていたのも全くなくなり、使い心地も昔に戻った感じがあります。

まとめ
今回はシャトーラギオールのソムリエナイフのスクリュー部の緩みを修理しました。シャトーラギオールの修理はフランス本国に送るので、費用も高く、また保証書がないとできないということもあり、ハードルが高いのです。
この方法だと自分で、また数百円程度の費用で直すことができるので、皆さんもぜひチャレンジしてみてください。