キャンプやアウトドアなど最近の流行に乗って、私も焚火を楽しんでいます。最近薪を購入して焚火をしていたのですが、シュレードのSCHF36を不良で返品したので薪割りの道具がなくなって困っていました。
そこで安価な手斧をホームセンターなどで探していたのですが、なかなか木製の柄のもので気に入る手斧が見つからなかったのですが、近くのアストロプロダクツという工具専門店に寄った際に2,090円(税込)程度で購入できる手斧を見つけたので、購入したので紹介したいと思います。
アストロプロダクツ 手斧 AX946

アストロプロダクツの手斧は柄が木製のものと樹脂製にゴムコーティングのものがあります。木製の型番が「AX946」で樹脂製の型番は「AX947」となります。
樹脂製の物の方が劣化しにくく、一般的には丈夫ですが、私は木製の風合いが好きなので木製を選択しました。木製の柄はアメリカのヒッコリーが使われています。
また斧のヘッドの材質はカーボンスチールとなっています。焼き入れがされているかは不明ですが、私が薪を切ったり、枝打ちしていても特に刃こぼれも全然しないので、私はかなり気に入っています。
長さも400mm弱と手斧として使いやすい長さかと思います。重量は850gと若干重めですが、私は薪割りや枝打ちする場合などこの程度の重さが合った方がいいかなと思っています。
スペック
- 全長:約390mm
- 重量:約850g
- 刃長:約100mm
- ヘッド部重量:約600g
- 材質:カーボンスチール(ヘッド)、ヒッコリー(柄)
- 保護ラバー付
- 価格:2,090円(税込)
メリット
- ヒッコリー製の柄と滑り止め加工
- ヘッドのカーボンスチールも刃かけせず現状使えている
- コストパフォーマンス
木製の柄もしっかりしており、ヘッドのカーボンスチールも刃付けをして枝打ちや薪割りをしても全然刃がかけないので、鋼材自体は悪くはないかなと思っています。
持ち手の部分は滑り止めが掘られており、使いやすい作りになっていると思います。
またコストパフォーマンスは最高です。同じような価格帯の斧は他にもありますが、刃が折れたなど否定的なレビューも多かったので、実物をみて購入できたのは良い点だと思います。
デメリット
- 刃付けがされていない
- 刃が真っ直ぐではなく、刃を正面から見ると若干曲線を描いている
- 斧のヘッドの下部で薪を割った際に割れた薪が柄の膨らんだ部分に当たる

デメリットは刃付けにあります。まず刃が全然研がれていないので、木に刃が入っていいきません。薪のように繊維に垂直に刃を入れれば何とかなりますが、枝打ちなどのように斜めや横から刃を入れた場合、弾かれます。
自分で刃を研ぐ技術がないとこのような安価な斧は手に入れてすぐに使うことはできません。ただどの斧でも刃が欠け出したら最終的には自分で研ぐ必要がありますが。
3つ目の斧のヘッドの下部で薪を割った際に割れた薪が柄の膨らんだ部分に当たるという内容は結構問題があります。柄が傷ついて折れるリスクが上昇するため、できれば革などのネックガードを取り付けて傷つきにくくすることをおすすめします。

私は革の端切れを手芸店で購入してきて自作しました。革紐と革さえあれば簡単に自作できるので、柄の損傷を防ぎたい方は自作してみてください。
その他やっておいた方がいいこと
ヘッドカバー作成

ヘッドの保護ラバーが最初からついているのですが、刃先だけのガードで少し見た目が悪いです。以下の記事でヘッドカバーとネックガードの作り方を紹介していますが、ヘッドカバーを革の端切れで作成しました。
しっかりしたヘッドカバーなので、持ち運びも安心して運べます。またカバーの取り外しもマグネットホックなので簡単です。刃の部分に革紐っぽいやつをシングルステッチで編んで、ワンポイントを出しています。
私はレザークラフト(道具がなかったので、錐と電動ドリルで頑張った。)をするのは初めてでしたが、結構簡単にヘッドカバーは作れるので、皆さんもチャレンジしてみてください。
斧の研ぎ方
アストロプロダクツ の手斧は刃がついていないので、自分で刃をつける必要があります。
正式な研ぎ方はダイヤモンドシャープナーなどで研いだ後、ディスクストーンで研ぐのですが、私は家に合った包丁用の修正砥石(#120)とツイン ストンプロ 両面砥石 砥石・シャープナー(#250、#1000)を使って研ぎました。
修正砥石#120は本当は砥石の表面が凸凹になった際に平坦にするための道具なのですが、ダイヤモンドシャープナーみたいにダイヤモンドが付けられたダイヤモンド砥石のため代わりに使いました。
必要な角度を付けて修正砥石で削っていきます。思った通りめっちゃ研げるので、少し曲がっていた刃を完全ではないですが、ある程度修正しました。
そして#250と#1000の砥石を水に10分程度浸けておき、ディスクストーンのように砥石を持って斧の刃に当てて円を描くように刃を研いでいきます。#250、#1000と順番に両面研いでいくと完成です。
刃を触ってみてそれなりの鋭さがでていれば十分です。包丁みたいな切れ味をつけてしまうとすぐに刃先がダメになるので、適度な刃をつけることが大切です。

実際に研いだ後使用してみましたが、固い広葉樹の薪でもしっかり刃が入っていって、簡単に割ることができました。うまく刃付けできているか心配でしたが、しっかりした道具でなくても何とかなるものですね。

錆止めの方法
研いだ後そのままにしておくと、赤錆が発生します。赤錆を発生させないためにはグレープシードオイルやアマニ油などの乾性油でコーティングする必要がありますが、油でのコーティングは取れやすいです。
そのため黒サビ加工など、黒サビでコーティングして赤錆を発生させない対策などがおすすめです。以下の記事で紹介しているので、ぜひ試してみてください。
まとめ
アストロプロダクツの手斧 AX946を紹介しました。安価な手斧のため、しっかり使えるようにするためには手間がかかりますが、それが楽しいと思える方には素晴らしい1本かと思います。
2,090円で手に入るので、手斧が欲しかった方で10,000円の手斧はちょっとなーという方は手に入れて色々改造してみてはいかがでしょうか?