【ネットワークエンジニアが解説】ネットが遅い時にはどこを確認する?(2):アクセスポイントおすすめ紹介

 自宅でスマートフォンやパソコンでネットサーフィン、ゲーム、動画等を楽しむ際に遅い、接続が切れるなど動画を安定して見られないと感じたことはないでしょうか?安定した通信品質を保つためのポイント、無線の安定化や高速化の機能について前回の記事で紹介しました。

 今回は実際にどのような機種を使用すれば安定した通信品質を享受できるのか、またコスパの良好なおすすめ機種を価格帯毎に紹介したいと思います。

価格帯別のおすすめ機種

無線LANアクセスポイントは大体3,000円~40,000円程度の価格帯で販売されています。NEC、Buffalo、TP-Link、NetGear、ASUS等様々なメーカーから高性能な機種が発売されていますが、今期はNEC、Buffalo、TP-Linkに絞って各機種を説明したいと思います。

フラッグシップモデル

 まずは各社がしのぎを削る最高機種について比較していきます。各社ともIEEE802.11axの高速同時多接続可能な無線LANをフラッグシップモデルに対して投入してきています。各社とも5Gbpsの11axについては4804Mbpsの規格速度を提示しています。価格帯は30,000円~40,000円程度となっています。各社のメリット、デメリットを以下に記載します。

メリット

・Archer AX11000(TP-Link)では5GHz×2、2.4GHz×1のトリプルバンドとなり、他社のデュアルバンドに比べて5GHzが1つ分多い、そのため中継等で5GHzを使用しながら、端末との通信でも別の5GHzを使用できるため、有線接続を使用なくても高速に通信可能となる。(中継の場合160MHzでは2回線しか取れないため、80MHzのチャネルボンディングで使用する必要がある。)

・WXR-5950AX12(BUFFALO)ではWAN、LANともに10Gbpsのポートが用意されており、有線で1Fから2F等の拠点間をつなぐ場合において高速な回線を引くことができる。他の機器ではWAN、LAN切り替えやWANの2.5Gbpsが最大となる。

デメリット

・WX6000HP(NEC)において無線中継機能がないため、部屋が広い場合や鉄筋の家においては有線でケーブルを挽く必要がある。

 私がこの3機種からおすすめするとすると上記のメリット内の理由で自宅内で無線で中継し、部屋間をつなぎたい場合は Archer AX11000(TP-Link)、有線で配線を行う方は WXR-5950AX12(BUFFALO)をおすすめします。

 部屋が3F建て/4LDK以下の場合はコスパ重視であれば WXR-5950AX12(BUFFALO) 、フラッグシップで金を気にしない方は Archer AX11000(TP-Link)をおすすめします。Archer AX11000(TP-Link)はゲーム向けのQoSなど付帯機能も優秀なためおすすめです。以下の表の写真がAmazonのリンクになっているので、現在の最新価格等確認したいようでしたらクリックしてください。

画像リンク
機種Archer AX11000WXR-5950AX12WX6000HP
メーカーTP-LINKBUFFALONEC
価格帯(2020/2月調査時)43,980円33,874円37,800円
無線伝送速度規格値4804Mbps
(11ax/5GHz帯)×2
1148Mbps
(11ax/2.4GHz帯)
4803Mbps
(11ax/5GHz帯)
1147Mbps
(11ax/2.4GHz帯)
4804Mbps
(11ax/5GHz帯)
1147Mbps
(11ax/2.4GHz帯)
実効値約4040Mbps約4040Mbps約4040Mbps
無線規格IEEE802.11a/g
IEEE802.11b
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
IEEE802.11ax
IEEE802.11a/g
IEEE802.11b
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
IEEE802.11ax
IEEE802.11a/g
IEEE802.11b
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
IEEE802.11ax
有線伝送速度規格値WAN:2.5Gbps
LAN:1Gbps
WAN:10Gbps
LAN:1Gbps、10Gbps
WAN:10Gbps
(WAN/LAN切替可)
LAN:1Gbps
実効値930~940Mbps9.5GBps930~940MBps
ポート数2.5GBps:1(WAN)
1Gbps:8
10Gbps:2
(WAN、LANそれぞれ1)
1Gbps:3
10Gbps:2
(WAN/LAN切替)
1Gbps:3
アンテナ本数8×8(5GHz帯)
4×4(2.4GHz帯)
8×8(5GHz帯)
4×4(2.4GHz帯)
8×8(5GHz帯)
4×4(2.4GHz帯)
Wi-Fi接続台数100台36台36台
対応間取り(戸建/マンション)~3F建て/~4LDK~3F建て/~4LDK~3F建て/~4LDK
親機
子機×
中継器××
同時多接続機能OFDMA
MU-MIMO
ビームフォーミング
バンドステアリング
QoS
暗号化WEP
WPA
WPA2
WPA3
WEP
WPA
WPA2
WPA3
WEP
WPA
WPA2
WPA3

ミッドシップモデル

 一番売れ筋の機能とコストのバランスが取れた機種が揃ったミッドシップモデルとなります。IEE802.11acが基本機能となり、11axは付きません。速度や同時多接続については半減しますが、特に規格値、実効値とも1Gbpsを割ることもないので、一般ユーザーはミッドシップモデルで十分な性能を有しているといえるでしょう。価格帯は7,000円~20,000円程度であり、私はこの価格帯をおすすめしています。

 では各機器ののメリット、デメリットを以下に記載します。

メリット

・価格が抜きんでているため、当たり前ですが Archer C5400(TP-Link)がトライバンドであり、またQoSも搭載されており、低遅延でゲームをされたい方にはおすすめです。

・Archer A10(TP-Link)、WG2600HS(NEC)が7,000円前後ですが、1733Mbpsの無線速度であり、コストパフォーマンスが高いです。

デメリット

・WXR-1901DHP3(Buffalo)は価格の割に1300Mbpsであり、他の機器に比べ速度が劣ります。

・Archer C5400(TP-Link)は中継機能がないため、広い部屋で使用したい場合は有線での接続が必要になります。

 ミッドシップモデルでのおすすめ機種はArcher A10(TP-Link)です。価格も7,000円とお手頃であり、速度もミッドシップモデルで対応可能な1733Mbpsであり、通信の安定化に必要な各種機能も大体備えているため、購入するのであればこちらをおすすめします。

画像リンク
機種Archer C5400Archer A10WXR-1901DHP3WG2600HP3WG2600HS
メーカーTP-LINKTP-LINKBUFFALONECNEC
価格帯(2020/2月調査時)18,136円7,180円8,310円11,400円7,593円
無線伝送速度規格値2167Mbps
(11ac/5GHz帯)×2
1000Mbps
(11ac/2.4GHz帯)
1733Mbps
(11ac/5GHz帯)
800Mbps
(11ac/2.4GHz帯)
1300Mbps
(11ac/5GHz帯)
600Mbps
(11ac/2.4GHz帯)
1733Mbps
(11ac/5GHz帯)
800Mbps
(11ac/2.4GHz帯)
1733Mbps
(11ac/5GHz帯)
800Mbps
(11ac/2.4GHz帯)
実効値約1430Mbps約1048Mbps約1430Mbps約1430Mbps
無線規格IEEE802.11a/g
IEEE802.11b
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
IEEE802.11a/g
IEEE802.11b
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
IEEE802.11a/g
IEEE802.11b
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
IEEE802.11a/g
IEEE802.11b
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
IEEE802.11a/g
IEEE802.11b
IEEE802.11n
IEEE802.11ac
有線伝送速度規格値WAN:1GBps
LAN:1GBps
WAN:1GBps
LAN:1GBps
WAN:1GBps
LAN:1GBps
WAN:1GBps
LAN:1GBps
WAN:1GBps
LAN:1GBps
実効値930~940MBps930~940MBps930~940MBps930~940MBps930~940MBps
ポート数1Gbps:5
(WAN1、LAN4)
1Gbps:5
(WAN1、LAN4)
1Gbps:5
(WAN1、LAN4)
1Gbps:5
(WAN1、LAN4)
1Gbps:5
(WAN1、LAN4)
アンテナ本数8×8(5GHz帯)
4×4(2.4GHz帯)
4×4(5GHz帯)
4×4(2.4GHz帯)
3×3(5GHz帯)
3×3(2.4GHz帯)
4×4(5GHz帯)
4×4(2.4GHz帯)
4×4(5GHz帯)
4×4(2.4GHz帯)
Wi-Fi接続台数64台18台12台18台18台
対応間取り(戸建/マンション)~3F建て/~4LDK~3F建て/~4LDK~3F建て/~4LDK~3F建て/~4LDK~3F建て/~4LDK
親機
子機×
中継器×
同時多接続機能OFDMA×××××
MU-MIMO
ビームフォーミング
バンドステアリング×
QoS××××
暗号化WEP
WPA
WPA2
WEP
WPA
WPA2
WEP
WPA
WPA2
WEP
WPA
WPA2
WEP
WPA
WPA2

最後に

 今回は無線LANアクセスポイントについて各社のフラッグシップとミッドシップモデルで比較を行いました。フラッグシップであれば AX11000(TP-Link)、ミッドシップモデルであれば Archer A10(TP-Link)がおすすめですので、購入して快適なネットライフを過ごしてください。

UMilCLhttps://umilcl.com
兼業ブロガー。メインは大手製造業システム企画・設計・プロジェクト管理。工場のプロセス制御が主な業務。 得意分野: プロセス制御と統計、機械学習、画像処理、システム技術 保有資格: プロジェクトマネージャー、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト、応用情報処理、第一種衛生管理者

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