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Windows10のHyper-V環境へのCentOS 7のインストール方法

 この投稿ではWindows 10上のHyper-V環境へのCentOS 7.7のインストール方法を説明する。

 前提条件としてWindows 10 Pro、Enterprise editionsの環境である必要がある。これはWindows 10 OSにHyper-Vの機能が統合されているためであり、Windows 10 Home EditionにおいてはHyper-Vの機能を有していない。

 そのため、Windows 10 Home userはVMware Workstation pro、VMware Workstation Player やVirtualBoxの使用をおすすめする。Hyper-Vの導入方法の説明は別の投稿で説明を行っている。以下ではHyper-V環境の有効化を行い、再起動後からの説明を行う。

Hyper-V環境でのCentOS 7導入手順

 事前段取りとして以下にHyper-V環境の有効化の方法について記載した投稿をリンクしますので、参考に設定してください。

Hyper-Vでの仮想スイッチ設定方法

1.Windowsキー押下後、”Hyper-V”と入力し、 Enterキーを入力する。 Hyper-Vの画面にて操作枠内の仮想スイッチ マネージャーを選択する。

Hyper-Vでの仮想スイッチ設定方法

2.仮想スイッチ マネージャー画面にて新しい仮想ネットワーク スイッチを選択し、仮想スイッチの種類を外部とし、仮想スイッチの作成をクリックする。これは外部とすることで物理Nicと紐づけし、外部からの通信を送受信可能とする。

仮想スイッチの作成

3.名前は”vsw-External”等接続先が分かりやすいようにするとよい。外部ネットワークは現在使用している物理Nicを指定する。また管理オペレーティングシステムにこのネットワークアダプラーの共有を許可する項目はをつけたままとする。このチェックをつけない場合は仮想マシン専用に物理Nicを使用することになる。

仮想スイッチの作成

Hyper-Vでの仮想マシン設定方法

1.CentOSのインストールしたいバージョンをwww.centos.orgからダウンロードする。変更があるかもしれないが、この記事を投稿した際には “Get CentOS”でページ移動し、さらに”CentOS Linux DVD ISO” からダウンロードページに移動できる。私はHinemosをこの後導入することを予定していたため、CentOS-7-x86_64-DVD-1908.isoをダウンロードした。

CentOSのダウンロードリンク
CentOSのダウンロードリンク
CentOSのダウンロードリンク

2.Hyper-V マネージャにて操作パネルの新規にて仮想マシンをクリックする。仮想マシンの新規作成ウィザードにて次へをクリックする。

仮想マシンの新規作成ウィザード

3.仮想マシンの名前を決める。今回はCentOS7の導入ということで”CentOS7″としているがサーバーの目的等で識別しやすい名前にすることをお勧めする。

仮想マシンの名前の入力

4.世代の選択については簡単に説明すると以下となる。今回はCentOS7のため、第二世代を選択している。

第一世代:古い仮想化方法であり、エミュレートなどを駆使して仮想化を行っている。古いOSなどに対応しており、WindowsXPなどを導入するためには必要。

第二世代:シンプルな仮想化技術を用いた仮想化であり、高速。以下のOSが対応している。

  • Windows Server 2012
  • Windows Server 2012 R2
  • Windows Server 2016
  • Windows 8 64bit
  • Windows 8.1 64bit
  • Windows 10 64bit
  • Ubuntu 14.04 などのネイティブ UEFI サポートと Hyper-V SCSI コントローラを備えた 64bit の Linux ディストリビューション
世代の選択

5.仮想マシンへのメモリの割り当てを設定する。今回はテスト環境のため2048MBで設定を行っている。

メモリの割り当て

6.先ほどSTEP1にて設定した仮想Nicを接続先に設定する。

仮想Nicの接続先の設定

7.仮想HDDの設定を行う。仮想ハードディスクを作成するをチェックし、サイズは物理容量と相談し、決定する。 最低 80GB程度あれば問題はない。

仮想ハードディスクの作成

8.インストールを行うブートイメージファイルを選択する。ブートイメージファイルからオペレーションシステムをインストールするを✔し、STEP2-1にてダウンロードしたISOファイルを参照先に選択する。

ブートイメージファイルからオペレーションシステムをインストール

CentOS7の設定

1.STEP2において仮想マシンの設定が完了しているため、CentOS7のインストールを行っていく。 仮想マシンパネルの構築した仮想マシン名称(今回はCentOS7)を 選択し、右下のCentOS7のパネルにて設定をクリックする。もしくは仮想マシンパネルのCentOS7を右クリックし、設定を選択する。これはCentOS7ではセキュリティの設定にてセキュアブートの設定がOnとなっており、インストールができない状態となっており、チェックを外し、OSのインストールを可能とする必要があるためである。設定のセキュリティよりセキュアブートのチェックを外す。

CentOS7の設定
セキュアブートのチェックを外す

2.仮想マシンパネルのCentOS7をクリックし、仮想マシンを起動する。

仮想マシンを起動

3.仮想マシンが起動し、インストール画面に移行後、Install CentOS 7を選択し、Enterを押下する。

仮想マシンの起動
仮想マシンの起動

4.インストール画面が表示されたら、言語を日本語の方は日本語を選択し、キーボードも併せて設定する。

CentOS7 言語の設定

5.各項目を順番に設定していく。まず日時と時間を選択し、日本時間に設定を行う。

CentOS7 インストール画面
CentOS7 日付と時刻

6.次にソフトウェアの選択を選び、どの構成でインストールを行うか選択を行う。

  • 最小限のインストール:最小構成であり、CUI上で自身でカスタマイズしていく。
  • インフラストラクチャーサーバ:CUIのみのインフラサーバ用の構成であり、テスト等で構築するため今回はこの構成としている。
  • GNOME Desktop and KDE Plasma Workspaces:GUIが初期から組み込まれている構成となる。初心者はGUIを使用できるため、おすすめ。

今回はインフラストラクチャーサーバの構成の設定内容を記載している。

CentOS7 ソフトウェアの選択
CentOS7 ソフトウェアの選択

7.ネットワークとホスト名を選択し、Ethernetをオンにする。DHCPであれば特に設定不要だが、固定IPとする場合にはEthernet(eth0)を選択し、右下の設定からIPv4 SettingのAddressをAddで追加し、固定IPを設定する。 またeth0の接続をOnとし、接続済みの確認とホスト名の登録を行う。

CentOS7 ネットワークとホスト名
CentOS7 ネットワークとホスト名
CentOS7 ネットワークとホスト名

8.インストール先の設定は自動設定でパーテーションを決めてもらう。そして完了を押す。

CentOS7 インストール先

9.KDUMPはテスト環境では負荷がかかるため、無効とする。

CentOS7 KDUMP

10.インストールの開始を選択するとユーザーの設定画面に遷移するため、rootパスワードとユーザーの作成を行う。ユーザーの作成ではユーザーにこのユーザーを管理者に設定するチェックを入れるようにすること。ユーザー作成が完了したら、インストールボタンをクリックし、インストールを開始する。

CentOS7 インストールの概要
CentOS7 ユーザーの設定
CentOS7 rootパスワード
CentOS7 ユーザーの作成

11.インストールが完了したら、確認のため作成したユーザーにてログインする。

CentOS7 ログイン画面

最後に

上記まででHyper-Vの仮想マシン上へのCentOS7の導入は完了となる。
このままTeraTerm等で接続したいが、ネットワークがアップしていない可能性があるため、以下の投稿を参考にHyper-VのCentOs7仮想画面からネットワーク自動起動の設定を行う。

続いてHinemosの導入を行う場合SNMPの導入と設定を行う必要があるため、以下の投稿を参考に設定を行う。

上記の準備が終わればやっとここからHinemos導入となる。方法は以下の投稿で説明する。

マスタリングWindows Server 2016 Hyper-V
Hyper-Vの普及が進むにつれ、現場の実務に携わる技術者向けの解説書が永らく待たれてきました。 本書はそのようなニーズに応えるもので、Hyper-Vを広く深く解説する初の本格的な解説書です。仮想化技術の基礎から始まり、Hyper-Vの導入・設計・運用・管理を実践的に解説します。 SCVMM(System Center Virtual Machine Manager)やAzureのIaaS機能、コンテナーとDockerといった注目の分野、RDS(リモートデスクトップサービス)などの周辺技術についても取り上げています。 本書で、オンプレミス環境を超える、Azureを支える技術としてのHyper-Vについて理解を深めることができます。日本語版では、原書発行後の最新情報をできる限り補足するよう努めました。
 
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UMilCL
UMilCLhttps://umilcl.com
兼業ブロガー。大手製造業の企画・設計・プロジェクト管理で8年、受配電・電動機・システムの保全部門の課長1年目。 得意分野: プロセス制御と統計、機械学習、画像処理、システム技術 保有資格: プロジェクトマネージャー、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト、応用情報処理、第一種衛生管理者

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