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SPINERGY ゼロライト ホイールの振れ取り方法と工具の紹介

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先日からロードバイクの整備を行っているのですが、私の使っているSPINERGYのホイールは振れ取り用のスポークレンチが特殊なタイプのため、近くのショップだと振れ取りの対応をして貰えませんでした。

そこで今回、SPINERGY用の工具が手に入ったので、工具と振れ取り方法について紹介したいと思います。

SPINERGYとは

SPINERGY LOGO

Spinergyは自転車用、車椅子用のホイールで有名なメーカーです。

1990年にSpinergyは自転車ホイール市場に参入しました。特許技術であるPBOスポークと呼ばれるザイロンという合成繊維をスポークの素材として使用しています。

2このザイロンは有機系繊維の中では最高レベルの引張強度・弾性率を持つ繊維であり、ボディアーマー(防弾チョッキ)、コンクリート補強材、卓球のラケット、F1ドライバーのヘルメットのバイザーシールドなどに幅広く使用されています。

すべてのPBOスポークには、30,000本を超えるポリフェニレンベンソビソキサゾールファイバーが含まれており、わずか半分の重量でステンレス鋼の3倍の強度を実現します。

Spinergyは、車椅子スポーツの世界で、また日常的に使用するための革新的なホイールの開発におけるパイオニアであり、この技術が自転車のホイールに活用されています。

つまり、ザイロンという素材を使ったPBOスポークと呼ばれる特許技術が肝になっており、軽量で高強度を持つ車椅子、自転車のホイールを提供しています。

ゼロライト ホイール

今回、振れ取り調整するホイールは「SPINERGY ゼロライト ホイール」となります。

私のホイールは初期の方のモデルなので、PBOスポークがホワイトですが、最近はピンクやグリーン、ブルーなどのカラーのスポークのモデルがあり、カラフルでおしゃれなホイールが提供されています。

Spinergy ロードリアバイクホイール Zライト(2021 44ハブ付) 700c エアロブレード PBOスポーク
サイズ:700c スポーク:エアロブレード スポーク数: 24。 レース:ラジアル/2クロス ハブ: クイックリリース、アルミカスタムメイドCNCマシンシマノ/キャンピー 9/10/11 スポークカラー:ブラック、ブルー、レッド、イエロー、ホワイト、オレンジ、グリーン、ピンク。 リムスタイル/幅/奥行:アルミクリンチャー/18mm-内部/23mm 外部/24mm 深さ 互換性:シマノ9/10/11スピードと標準チューブレス。 ベアリング:ステンレススチール。 ブレーキ:センターロック

このホイールはPBOスポークが使われており、PBOスポークというワイヤーコードの先端についたニップルのボルトをリムにナットで留めているようなイメージです。

そのため、ニップル部分を回してしまうとPBOスポークがねじれて傷んでしまいます。ニップル回しのような工具はスポークのねじれ止めのためにあり、固定した状態でナットを回して引っ張り具合を調整します。

以下の記事が結構わかりやすく解説してくれています。このため、専用の工具が必要になります。

SPINERGY 振れ取り用工具

SPINERGYのホイールの調整のために購入した工具は上記2つです。

工具がなかなか販売されておらず車椅子のホイール用の工具などや一般に市販されている工具から購入しました。

購入したのは以下の2つになります。

まず私の持っているホイールのPBOスポークの径は3mmとなるため、SPOX用のニップル回しを購入します。LX/SLX 用レンチは4mm用となるため、若干径が大きいです。

私はどちらが合っているかわからなかったので、どちらも購入しましたが、LX/SLX 用レンチはロード用のホイールには全く使い物になりませんでした。

そしてさらに曲者だったのが、ナットです。まずナットはリムの奥についているので、10mm以下の外径のソケットレンチしか入りません。

そしてナットの径は6mmか、7mmくらいと思い、そのサイズで10mm以下の外径のソケットレンチを頑張って探して使いましたが、どちらもサイズが合いませんでした。

なんとこいつのサイズは6.35mmでビット差し替え式のドライバーのサイズがジャストになります。

ビット差し替え式のドライバーはほとんど先端の外径など記載されていないので、画像からサイズ測定してSK11が外径9mm程度なので、いけると判断して購入しました。結果、ちゃんと入ってナットを回せるドライバーでした。

SPINERGY ホイールの振れ取り方法

ホイールの振れ取りを行うためには振れ取り台があった方がいいですが、なければスタンドやロードバイクを逆さまにしてそのまま振れ取りしてもいけると思います。

私も欲しいのですが、以下のミノウラの振れ取り台があるとしっかりと振れが把握できるので、おすすめです。

ミノウラ(MINOURA) 自転車 振れ取り台 FT-1 コンボ (リム振れ取り台、ホイールセンターゲージ、ニップルレンチの3点セット)
折り畳み時サイズ:(約)FT-1/L470xW220xH90mm、FCG-310/L365xW45xH50mm 重量:(約)セット/2.6kg、FT-1単品/2.2kg 対応ホイール径:29インチまで(下限はなし) ハブ幅対応サイズ:85-135mm(それ以上開きますが使用はできません) 材質:本体/鉄、支柱/アルミ 材質カラー:黒/シルバー:本体/鉄、支柱/アルミ

今回私はスタンドでやりました。振れ量把握のために、四角い物体を用意しています。

振れ取りを行う際はタイヤとチューブを外してください。またスピナジーのホイールではナットがリムテープの下にあるため、リムテープも外す必要があります。

ガイドをホイールが当たるか当たらないかの位置に設置して、ホイールを回して間隙の量の変化をみて振れている箇所で止めて、スポークの長さを調整します。

基本的にスポークの長さは短くする方向で調整します。そのため以下の通りに対応します。

  • リムが右に振れている→左のスポークを短くする
  • リムが左に振れている→右のスポークを短くする

ニップル回しでスポークを動かなくして、ソケットレンチもどきのビットドライバーでナットを締めていきます。

その際はニップル回しでスポークをしっかり留めておくようにしてください。動いた場合はPBOスポークが捻れてしまいますので、元の位置に戻してください。

一通り振れを取ったら、振れ取り完了です。

リムテープの交換方法

スピナジーはホイールの振れ取りする際にはリムテープも取り外す必要があります。まずリムテープをカットし、取り外していきます。

今回はシマノ ロード用リムテープ (2本入)に交換しました。リムテープの幅は交換前の幅を測って同じサイズにするようにしてください。

私は700C * 16mmのリムテープを使用しています。

まずリムテープの穴をバルブ位置に合わします。

反対側までリムテープを入れていくとそのままでは30cmくらいの部分がリムに入らないので、しっかりと引っ張ってリムに納めていきます。

バルブ位置の反対側で行うとバルブ位置の穴がずれにくいのでおすすめです。

ホイールへのタイヤ・チューブ取り付け

最後にホイールにタイヤ・チューブを戻します。まずタイヤを片側だけはめ込んでいきます。

チューブのバルブをリムに差し込んだ後、チューブが捻れないようにリムとタイヤの間にはめ込んでいきます。

少し空気を入れてねじれを取ります。あまり入れすぎるとパンクするので少しだけでOKです。

タイヤをモミモミしてチューブのねじれを取ったら、空気を抜きます。

タイヤの反対側もはめ込んでいきます。

タイヤをはめ込んでいくと手では入らない箇所ができるので、3本のタイヤレバーを差し込んで、左右→中央の順でタイヤをはめていきます。

SCHWALBE(シュワルベ) 【正規品】タイヤレバー(3本セット) 新モデル
3本セットで使いやすさに定評のある シュワルベの樹脂製タイヤレバーが、さらに使いやすくリニューアル! これまでのタイヤを外す基本機能に加え、はめ込む時に便利な”クリップ機能”をプラスしました。 2本のレバーをリムフランジにはさみ、ビードが外れないよう保持することで両手がフリーに! 硬くて入りにくいワイヤービードなども、効率よく確実に作業を進めることが可能。 また、角のない滑らかな形状なのでチューブレスタイヤの着脱にもおすすめです。

タイヤをはめ終えたら、少し空気を入れてまたタイヤをもみもみして、タイヤとリムの間にチューブが噛んでいる箇所を無くします。

そして、規定の圧力(7bar = 101psi)まで空気を入れれば完了です。

まとめ

今回はSPINERGYのホイールの振れ取り調整と工具の紹介をしました。日本ではSPINERGYのホイールユーザーが多くないことと、工具が特殊なためショップなどでも工具が用意されておらず、調整が難しいホイールとなっています。

同じ悩みの人がいたら助けになるかと思い、工具の紹介を今回しましたので、皆さんも工具を購入して自分で振れ取りをするか、工具をショップに貸し出しして振れ取りを行ってもらって、ホイールを長く使っていきましょう。

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