Windows環境でPythonを開発する統合開発環境としてはVisual Studio Code以外にもPyCharmやPyScripter、Atomがありますが、今回は私が良く使用しているVisula Studio Codeでの開発環境構築方法について紹介したいと思います。
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Visual Studio Codeとは
Visual Studio Code(以下、VSCode)はMicrosoftが開発したWindows、Linux、macOS用のソースコードエディタであり、デバッグ、埋め込みGitコントロールとGitHub、シンタックスハイライト、インテリジェントなコード補完 、スニペット、コードリファクタリングが可能です。
拡張機能を追加することでカスタマイズ性が高く、またテーマやキーボードショートカット、環境設定を変更することができます。
ソースコードはフリーでオープンソースで、寛容なMITライセンスの下活発にリリースされています。
そのため、Stack Overflow 2019 Developer Surveyでは、Visual Studio Codeが最も人気のある開発環境ツールとしてランクインし、87,317人の回答者のうち50.7%が使用していると回答されています。
つまり、ここで何が言いたかったかというとおすすめの開発環境ということです。
Python開発環境構築
ではVS Codeでの開発環境構築を早速進めていきます。まずはPythonをインストールするのですが、Python 2.X系とPython 3.X系では動作がかなり異なります。これから始める方は迷わずPython3をインストールしてください。今回の説明もPython3となります。
※まだPython4は出てないですが、出始めはどちらを学ぶか悩ましいですね。
Python3のインストール
Pythonの公式サイトにアクセスします。
公式サイトのダウンロードページから「Download Python」を押下し、ダウンロードします。
基本的には自動でWindowsの必要なバージョンがダウンロードされますが、仮想環境などで構築するためにバージョン指定で落としたい場合は下部にある各バージョンの「Download」から次のページに飛んで、必要なインストーラーを落としてきてください。

ダウンロードしたPythonの.exeファイル(私はAMD64bitのため、python-3.9.1-amd64.exe)をダブルクリックして実行します。
インストールウィザードが開始するため、インストールを進めていきます。まずは「Add Python 3.9 to PATH」で環境変数のPATHにPyhonを追加するようにします。
VSCodeやコマンドプロンプト等でPythonコマンドを実行可能にするためです。
そして「Install Now」をクリックします。

インストールが開始します。

インストールが完了すると次の画面が表示されます。「Disable path length limit」をクリックし、Windowsのパスの長さが260文字に制限されているので、解除をするようにします。
そして「Close」をクリックします。

Windowsキー+Rを押下し、「CMD」でコマンドプロンプトを起動して、「python」コマンドにて、対話モードに入ってください。
Pythonのインストールと環境変数の設定ができていれば、対話モードが起動します。ここまでで、Pythonの導入は完了です。

VSCodeのインストール
続いてVSCodeをインストールします。VSCodeのダウンロードは以下のページから行います。
アクセスしたダウンロードページで「今すぐダウンロード」をクリックします。

続いて「Windows」をクリックすると、32bitか、64bitのUser Installerがダウンロードされます。インストールなしで、EXE起動をしたい場合はZip版をダウンロードしてください。

ダウンロードしたインストーラーを実行します。「VSCodeUserSetup-x64-1.52.0.exe」等の名称のEXEを起動します。
起動後、使用許諾の画面が出るので、同意するを選択し、次へをクリックします。

追加タスクの選択を行います。コンテキストメニューへの追加は便利なので私はおすすめしておきます。またPATHへの追加は必須です。
設定後、次へをクリックします。

設定内容の確認をします。次へをクリックします。

インストールが完了するまで待ちます。

インストールが完了したので、完了を押してVSCodeを実行します。

VSCodeの拡張機能
今回拡張機能をいくつか導入しています。私は以下のサイトの拡張機能をいくつか入れています。後はPython関係を入れています。
Python(ms-python.python)
Pythonの拡張機能になります。左下のPython環境の項目をクリックすることで、仮想環境を切り替えることが可能になります。

またpylintを入れる要求がVSCodeからされたので、pipにて導入しています。また合わせてpipもアップグレードしてねと怒られたのでしています。
PS C:\Users\UMilC> & C:/Users/UMilC/AppData/Local/Programs/Python/Python39/python.exe c:\Users\UMilC.vscode\extensions\ms-python.python-2020.12.422005962\pythonFiles\pyvsc-run-isolated.py pip install -U pylint --user
Collecting pylint
Downloading pylint-2.6.0-py3-none-any.whl (325 kB)
|████████████████████████████████| 325 kB 6.4 MB/s
Collecting toml>=0.7.1
Downloading toml-0.10.2-py2.py3-none-any.whl (16 kB)
Collecting colorama; sys_platform == "win32"
Downloading colorama-0.4.4-py2.py3-none-any.whl (16 kB)
Collecting mccabe<0.7,>=0.6
Downloading mccabe-0.6.1-py2.py3-none-any.whl (8.6 kB)
Collecting isort<6,>=4.2.5
Downloading isort-5.6.4-py3-none-any.whl (98 kB)
|████████████████████████████████| 98 kB …
Collecting astroid<=2.5,>=2.4.0
Downloading astroid-2.4.2-py3-none-any.whl (213 kB)
|████████████████████████████████| 213 kB 6.8 MB/s
Collecting wrapt~=1.11
Downloading wrapt-1.12.1.tar.gz (27 kB)
Collecting six~=1.12
Downloading six-1.15.0-py2.py3-none-any.whl (10 kB)
Collecting lazy-object-proxy==1.4.*
Downloading lazy-object-proxy-1.4.3.tar.gz (34 kB)
Installing build dependencies … done
Getting requirements to build wheel … done
Preparing wheel metadata … done
Using legacy 'setup.py install' for wrapt, since package 'wheel' is not installed.
Building wheels for collected packages: lazy-object-proxy
Building wheel for lazy-object-proxy (PEP 517) … done
Created wheel for lazy-object-proxy: filename=lazy_object_proxy-1.4.3-cp39-cp39-win_amd64.whl size=10016 sha256=4799c4118f0f788148adac047cd239c92238e01f146a5ea56367d61e55e335a4
Stored in directory: c:\users\umilc\appdata\local\pip\cache\wheels\41\20\07\2a3e02cdfc8b442404202f6ef99ff1b1c16b73910968a46f2f
Successfully built lazy-object-proxy
Installing collected packages: toml, colorama, mccabe, isort, wrapt, six, lazy-object-proxy, astroid, pylint
WARNING: The script isort.exe is installed in 'C:\Users\UMilC\AppData\Roaming\Python\Python39\Scripts' which is not on PATH.
Consider adding this directory to PATH or, if you prefer to suppress this warning, use --no-warn-script-location.
Running setup.py install for wrapt … done
WARNING: The scripts epylint.exe, pylint.exe, pyreverse.exe and symilar.exe are installed in 'C:\Users\UMilC\AppData\Roaming\Python\Python39\Scripts' which is not on PATH.
Consider adding this directory to PATH or, if you prefer to suppress this warning, use --no-warn-script-location.
Successfully installed astroid-2.4.2 colorama-0.4.4 isort-5.6.4 lazy-object-proxy-1.4.3 mccabe-0.6.1 pylint-2.6.0 six-1.15.0 toml-0.10.2 wrapt-1.12.1
WARNING: You are using pip version 20.2.3; however, version 20.3.1 is available.
You should consider upgrading via the 'C:\Users\UMilC\AppData\Local\Programs\Python\Python39\python.exe -m pip install --upgrade pip' command.
PS C:\Users\UMilC> C:\Users\UMilC\AppData\Local\Programs\Python\Python39\python.exe -m pip install --upgrade pip
Collecting pip
Downloading pip-20.3.1-py2.py3-none-any.whl (1.5 MB)
|████████████████████████████████| 1.5 MB …
Installing collected packages: pip
Attempting uninstall: pip
Found existing installation: pip 20.2.3
Uninstalling pip-20.2.3:
Successfully uninstalled pip-20.2.3
Successfully installed pip-20.3.1
Code language: PowerShell (powershell)
File > New Fileからtest.pyというファイルを作成し、以下のコードを追加して右上の▶をクリックしてコードを実行してください。
下のターミナルにHello world!と表示されていれば、環境構築成功です。
print('Hello world!')
Code language: Python (python)

まとめ
これでPythonの実行環境の構築は大体完了です。後は環境を汚さないように仮想環境を構築し、必要なライブラリをpipにて落としてきて、機械学習や画像処理を試してみてください。
私はこの後Macbook Air(Intel版)の環境構築も必要なので、Mac版での方法についても以下で紹介しています。