去年の秋口ぐらいにニトリで24cmのダッチオーブンが売っているのを見かけて、ダッチオーブン欲しかったし、19cmが1,500円くらい、24cmが2,500円くらいと他のダッチオーブンに比べてかなり割安で購入することができます。
今回は放置していたニトリのダッチオーブンをこの年末年始でやっと使いましたので、使用感をレビューしていきたいと思います。
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ダッチオーブンとは?
まずダッチオーブンがどのようなものかというと「焼く・炒める・煮る・蒸す・揚げる等をこなせる万能鍋」です。これが一つあるだけでめちゃくちゃキャンプでの料理の幅が広がりますし、これで調理するだけでただの野菜や肉がめちゃくちゃおいしくなります。
次の写真は年末年始で自宅キャンプをした際の調理の写真ですが、調味液に漬け込んだ豚バラと人参とじゃがいもをダッチオーブンで30分間焚火を楽しみながら焼くだけで、人参は甘く、じゃがいもはホクホクに、そして豚肉もめちゃくちゃおいしく、丁度いい焼き加減に調理できました。また、子供たちもお肉も野菜もおいしいとたくさん食べてくれました。
今回のレシピはまりえごはんの以下のレシピでオーブンの代わりにダッチオーブンを使いました。

映えを狙って、ダイソーで買ったアカシアのカッティングボードに乗せた写真ですが、まあ写真はあまり上手くないですね!

ダッチオーブンの種類
ダッチオーブンといってもいくつか種類があります。切り口としては以下の内容になります。
- 材質
- シーズニング要否
- IH対応
材質
材質は鋳鉄、黒皮鉄板、ステンレスあたりが主な素材となります。ニトリは鋳鉄になります。それぞれの特徴は以下となります。
鋳鉄
鋳鉄製はダッチオーブンの素材で一番多いです。中華鍋などと同じように使い込むうちに油でコーティングされていき、そのうち真っ黒になり、まるでテフロン加工のような焦げにくい状態になります。
ただし、そこに至るまでは使い始めのシーズニング(不要なものも最近は多い)や水分や塩分がサビを促進させるため、使用後のメンテナンスが重要になります。また高温で熱せられた状態で水を投入することで、内部の介在物周辺からクラックが入り、ダッチオーブンが割れてしまう恐れもあります。(ヒートショック)
LOGOSのSLダッチオーブンやキャプテンスタッグのダッチオーブンも鋳鉄製となります。ニトリとは違いシーズニング不要となっており、最初の使用のハードルが低いのがいいですね。
ニトリのダッチオーブンは同サイズで半額以下なので、そのぐらいの苦労は厭いません。
黒皮鉄板
赤錆とは別の黒錆という約1000℃に加熱して圧延する熱間圧延の後に常温に冷える時にできる錆で、赤錆が発生することを抑制してくれます。なた黒錆は安定しており、黒錆は通常では腐食が進行しません。
そのため、鋳鉄製よりもメンテナンスが簡単で、初心者におすすめとなります。鋳鉄と異なり、内部の介在物が少ないため、ヒートショックにも強く、鋳鉄製より扱いやすいダッチオーブンといえます。
この黒皮鉄板のダッチオーブンで有名なメーカーがユニフレームです。UFダッチオーブンは黒皮鉄板の代名詞です。その分10,000円越えの価格となります。転売で20,000円越えも珍しくありません。
鋳鉄より黒皮鉄板にすることで薄くすることが可能で、またメンテナンス性が良いため、かなりおすすめとなります。
ステンレス
ステンレスは鉄にクロム、ニッケルを添加した合金になります。このクロムとニッケルを加えることで、錆等の腐食に強い合金鋼となります。そのため、ステンレス製のダッチオーブンは錆に強くメンテナンスが黒皮鉄板よりさらに楽になります。またヒートショックにも強いです。
一方で熱伝導率は鉄の1/3~1/4となるため、オーブンとしての能力は劣ります。
ステンレスではSOTOなどのキャンプ用品メーカーが商品を出していますが、黒皮鉄板より高く、ステンレスは20,000円程度の値段がします。
シーズニング要否
鋳鉄などの鉄製の製品には錆防止のため、ワックスや油が塗られています。そのため、そのまま使用すると料理にワックスや錆止めの油が混入することになるため、剥がしてあげる必要があります。
各社ともこのシーズニングが面倒なことを分かっているので、初心者向きに植物油を使ったシーズニング不要の製品を開発しています。
ただ、シーズニング不要にするための手間などで価格が上がる傾向があるので、安価に手に入れたい方はシーズニングが必要なモデルを購入し、自分でシーズニングすると良いかと思います。
ニトリのダッチオーブンもシーズニングが必要なので、後ほどシーズニングのやり方を説明します。
IH対応
ダッチオーブンは結構な割合で、IHやガスなど通常のコンロで使える機能もついています。そのため、家庭のコンロでもダッチオーブンでの調理ができます。炭で汚れたダッチオーブンを家庭のコンロで使いたいかという問題はありますが・・・。
私としてはIH対応はどちらでもいい機能ですが、自宅のコンロで使いたいという方は機能があるかもチェックすることをおすすめします。
ニトリ ダッチオーブンのレビュー

では早速ニトリ ダッチオーブンの紹介をしていきたいと思います。サイズ展開としては19cmと25cmの2モデルがあり、小型の丸鶏を調理したい場合は24cmをおすすめします。ソロキャンプなどでは19cmで十分かと思います。
では早速ニトリ ダッチオーブンの紹介をしていきたいと思います。サイズ展開としては19cmと25cmの2モデルがあり、小型の丸鶏を調理したい場合は24cmをおすすめします。ソロキャンプなどでは19cmで十分かと思います。
価格は19cmで1,500円、24cmで2,500円となります。今まで紹介したダッチオーブンの半額以下の価格になります。この価格で鋳鉄製でガス・IH対応となっています。唯一の問題点はシーズニングの作業が必要である点です


シーズニング作業
ニトリのダッチオーブンをシーズニングしていきます。私の家はIHのため、タフまるというガスコンロで今回はシーズニングを行いました。
バイカーでキャンプ好きの妻の友人がプレゼントしてくれたキャンプ用品です。火力が強くて、おすすめのコンロです。
家庭用ガスコンロはで行う場合は、感知器をオフにできるタイプのガスコンロでやる必要があります。オフにできないモデルの場合、空焚きすると自動で消火してしまいます。
空焚きをするため、タフまるの様なガスコンロで行うのがおすすめです。

お湯を沸かす
ダッチオーブンにお湯を張って、沸かします。このようにすることで、表面についているワックスや油を浮かせたり、落としやすくすることが可能です。

ダッチオーブンを洗う
次に浮かしたワックスや油を洗剤で洗います。少し、冷ましてから洗います。空焚きなどして熱い状態から急冷してしまうと割れが発生する可能性があるため、注意してください。
一度加熱し、温度を上げることで、ワックスや油を落としやすくします。通常のスポンジで洗って問題ありません。

空焚き
一度ワックスや油を焼くために、空焚きを行います。弱火から火にかけて温度をゆっくりと上げていきます。空焚きしていると白い煙が出てきます。
ワックスや油が焼かれ、煙となって出ています。煙が出なくなったら完了です。

オイルを塗って加熱する
最初に塗られていた油を焼き切ったら、乾性油(アマニ油、グレープシードオイルなど)を全体に薄く塗ります。
そして温度が常温程度まで下がったら、先ほどと同じように加熱していきます。煙が出なくなったら、また冷ましてオイルを塗って、再度加熱します。
この作業を3〜4回程度繰り返します。この作業で油膜を成長させてブラックポットにしていきます。

くず野菜を炒める
油膜を成長させたら、あとはくず野菜を炒めて、鉄臭さや元々の油の匂いを取ります。使うのは余った野菜や皮や茎などで問題ありません。ネギの青い部分やニラなどの香味野菜が特に匂い取りにはおすすめです。
鍋に野菜をこすりつけながら焦げる寸前までじっくりと炒めます。蓋も可能であれば、蓋の上で炒めると蓋についても鉄臭さが取れますが、難しい場合はやらなくてもいいです。

ダッチオーブンでの調理
あとは実際に調理に使うだけです。下は薪や炭火で加熱してあげて、上は炭や熾火で加熱してあげると上下から調理することができます。
下は3〜5cmくらい離してあげると丁度いい火力になるかと思います。また上の炭は火が消えやすいため、何個か下に予備を作っておいて、入れ替えてあげると上部も火力が維持できます。

底面は温度がかなり上がるので底網で嵩上げしてあげると、焦げずに済むので合わせて購入することをおすすめします。私は以下の商品を購入しましたが、ほぼぴったりのサイズでした。
また私は針金で自作しましたが、リッドリフターもあると便利です。
もしくは皮手でそのまま持ち上げてしまうのも手です。ワークマンのグローブが安くておすすめです。ダッチオーブンの蓋をそのまま持っても熱くなく、私も使っています。
まとめ
今回はニトリのダッチオーブンを紹介しました。ニトリのダッチオーブンは激安なので、安価にキャンプを楽しみたい人にはおすすめのアイテムかと思います。
キャンプでオーブンの代わりに使えるので、お肉を焼いたり、パンやピザをやりたりすることもできますし、鍋やフライパンとして使うこともできます。
これひとつ持っておくと調理の幅が広がるので、ぜひ皆さんも試してみてください。