私はEddy Merckxの2007 Premium SlopeのフレームにSRAMのRivalのコンポを付けて乗っており、前回アジャスターボルトの取り替えについて紹介しました。その際に合わせてシフト・ブレーキワイヤーとケーブルについても交換を行いました。
今回はその不良部分を修理するシリーズの2回目、シフト・ブレーキワイヤーとケーブルの交換について紹介します。
シフト・ブレーキワイヤー・ケーブル

今回使用したシフト・ブレーキワイヤー・ケーブルは以下のシマノの商品となっています。SRAMとシマノはコンポに互換性があるので、安価なシマノを使用しています。
シマノのシフトケーブルはSUSと今回のオプティスリック、ポリマーコーティングがあります。やはりポリマーが一番滑りがよくておすすめですが、デュラ、アルテグラ用の3,000円くらいの価格帯なので、性能はそこまで劣らず、1,800円と安価なオプティスリックがコスパ的にはおすすめです。
必要な工具
ケーブルやワイヤーをカットする際に以下のカッターがあると便利です。昔、その辺のペンチでカットしようとしましたが、ワイヤーもケーブルも針金を撚ったものなので、かなりカットするのが大変です。
ちゃんとしたケーブルカッターだと簡単に切断できるので、一本持っておくと便利だと思います。
ブレーキワイヤー・ケーブル交換方法
まずはブレーキワイヤー・ケーブルの交換を行います。フロント、リアで共通の内容から説明しますが、六角レンチでブレーキのワイヤーを緩めてはずします。
その後先端のエンドキャップをワイヤーカッターでカットし、ブレーキを押した状態でケーブルを押し込んでいくとケーブルが抜けていきます。ハンドルのバーテープも剥がして、ブレーキケーブルをすべて取り外しましょう。
抜き終わったら、今度は新品のケーブルを、ブレーキを押した状態で差し込んでいきます。

続いて取り外したケーブルの代わりに新しいケーブルを配線していきます。取り外した元のケーブルと同じ長さにしたい場合は元のケーブルの長さに合わせてワイヤーカッターでカットします。
若干長さを変えたい場合は元のケーブルの長さを基準に長く、もしくは短くカットします。短くカットする場合でも、再度カットできるように余代は残しておくようにしてください。余代がないと長さが足りない場合などにどうしようもなくなります。
カット後、ケーブルの端部がつぶれて穴がない場合があるので、先端の細い治具で穴をあけてください。

次の写真はシフトワイヤーも配線した後の画像になりますが、ケーブルをワイヤーが出ている穴に差し込んで、適度な長さでフロントブレーキ、リアブレーキのアジャスターまで配線していきます。

次の画像もブレーキ・シフトとも配線済みの画像になりますが、このくらいの長さでケーブルを配線するとすっきりしてかっこいいと私は思っています。
あまり長すぎても短すぎてもシフトワイヤー用のアジャスターボルトに負荷がかかってその部分で折れてしまうので、注意が必要です。

次の記事は私が今回の整備時に折れていたアジャスターボルトを交換した内容になります。14年使うとアジャスターボルトの1本くらい折れることもありますね。
フロントブレーキ
配線してワイヤーをフロントブレーキにブレーキの効きを調整しながら、ボルト留めします。ワイヤーを指の幅1.8本分くらいでカットし、ワイヤーエンドキャップをはめて、ラジオペンチなどでカシメます。

リアブレーキ
ハンドル部分は共通部分で記載されているので、リアブレーキ周辺のブレーキケーブルの配線を記載しています。ケーブルの両端が受けに垂直に配線される長さにケーブル長を整えます。

こちらもフロントと同様にブレーキの効きを調整し、問題なければワイヤーを指の幅1.8本分でカットし、エンドキャップをカシメます。

シフトワイヤー・ケーブル
前半はほとんどブレーキワイヤー・ケーブルの交換と同じです。まずフロント、リアで共通の内容から説明しますが、六角レンチでフロント、リアのシフトワイヤーを緩めてはずします。
その後先端のエンドキャップをワイヤーカッターでカットし、「変速を一番重い状態」でケーブルを押し込んでいくとケーブルが抜けていきます。シフトケーブルもすべて取り外します。
抜き終わったら、今度は新品のケーブルを、シフトケーブルを抜いた穴から差し込んでいきます。

ST用ショートノーズ付きアウターキャップをハンドル側のケーブルエンドに嵌めて差し込みます。このアウターキャップの形状が隙間にものすごくぴったりフィットします。
すべての配線完了後、ビニールテープか自己融着テープなどでケーブルを止めます。

ケーブルの長さを合わせて、アジャスターボルトまで配線します。アジャスターボルトにはアウターキャップをはめてケーブルを配線します。

フレームの下部にシフトワイヤーを配線していきます。下部にケーブルガイドがあるのですが、私のガイドはもうボロボロで、フロント側が完全に割れてフレームにワイヤーが擦っていました。

これもシマノのケーブルガイドに交換します。数百円の激安ですので、劣化していたらワイヤー交換時に合わせて交換をおすすめします。
フロント、リアともワイヤーを配線していきます。

フロントディレイラー
フロントはケーブルを引き上げたら、シフトの位置調整をして、ボルト留します。こちらも指1.8本分でカットし、エンドキャップで止めます。
フロントディレイラーの調整はまずギアを一番軽い状態にしておき、ワイヤーの張りを調整するアジャスターを締めて、ワイヤーをたるませます。ロー側のボルトで位置を調整し、次にアウターに入れて位置を調整します。内側や外側に落ちなければ、調整は完了です。

リアディレイラー
リアディレイラーまでケーブルを配線し、両端にアウターキャップをはめます。リアディレイラーのワイヤーは一番重いギアの位置が入るようにワイヤーの長さを調整(割と緩め)し、ギア間の距離を調整し、ハイ・ローのネジでリミットを合わせると調整完了です。

まとめ
SRAMのシフト・ブレーキワイヤー、ケーブルの交換方法について紹介しました。それなりの期間、距離を乗っているとワイヤーも滑りが悪くなったり、ガイドが劣化したり、いろいろ不具合が出てくるので、気になったタイミングで補修することをおすすめします。
自分で整備できるようになると安価に修理可能なので、ぜひ皆さんも試してみてください。