キャンプ用品のDIYなどをしていると木材の仕上げをどのようにするか悩ましいところがあります。一般的な方法では、BRIWAXやステイン、ニス、オイルなどがあります。
私はこの中でBRIWAXが艶出しなどで結構好みなので、このWAXの原料である蜜蝋を使用して「蜜蝋クリーム」を作成し、ナイフハンドル材の仕上げを行ってみました。
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ステイン、ニス、オイル仕上げの問題点
私は上の3つの仕上げはあまり好きではありません。まあステインは仕上げではそもそもないので、艶はでないです。水性ステインも油性ステインでも同じで仕上げにはなりません。
ニスに関しては塗膜が薄いものもありますが、ニスの膜ができてしまうので、わざとらしいつやつや感があまり好きではないです。
オイルフィニッシュは結構好みですが、乾燥に時間がかかる点が問題なのと、シミや傷を防ぎにくい。またオイルの種類により千差万別というところが問題です。乾性油、鉱物油、動物油などなどオイルの種類で水や油分の浸透性、べとつきや艶など変わってきます。
まあ今回の蜜蝋クリーム自体も8割は乾性油のため、ほぼほぼ今回の内容はオイルフィニッシュといっても問題はない気がします。ただ蜜蝋を混ぜることで、耐水性についてはかなり向上します。
蜜蝋クリーム仕上げ
今回は蜜蝋クリームを作って、先日オイルフィニッシュしていた自作のナイフハンドル材(インディアンローズウッド)を蜜蝋クリームで仕上げしていきたいと思います。
オイルフィニッシュだけだと下の写真のように艶が少し少なく、色が濃くなっているだけのような感じになっています。この時のオイルはこの後蜜蝋と混ぜるグレープシードオイル(乾性油)を使用しています。

蜜蝋クリームの作り方
蜜蝋クリームの作り方は簡単です。以下の材料(蜜蝋:乾性油)を2:8の割合で湯煎するだけとなっています。
材料
- 蜜蝋
- 乾性油(アマニ油、クルミ油、グレープシードオイル等)
- 金属の器(100均で購入)
金属の器に蜜蝋をナイフ等で切り出し、そこに乾性油を入れます。先ほど説明したように蜜蝋:乾性油を重量比で2:8の割合とします。

蜜蝋と乾性油の湯煎
蜜蝋と乾性油を湯煎していきます。60℃当たりで蜜蝋が溶け出します。あまり温度を上げすぎると成分が変化してしまうため、溶けたことを確認したら、タオルなどの上に器を上げます。
※直接テーブルの上などに置くと金属の器が冷えて半固体状にすぐになってしまうため
そして指などで蜜蝋クリームを攪拌し、混ぜ合わせます。蜜蝋クリーム自体はこれで完成です。たくさん作った場合はハンドクリーム用の容器などに入れて使用してください。

木材への塗布
蜜蝋クリームをいらない布や指で掬い取り、木材に塗りこんでいきます。塗りこんだ後、布やブラシで磨いてあげると蜜蝋で表面がつやつやになってくれます。

蜜蝋クリームを塗って磨いてあげると、最初の黒っぽい木材が、少し飴色につやつやするようになりました。
木材の艶を出すためには、蜜蝋クリーム以外にも事前の紙やすりや耐水ペーパーを使ったやすり掛けがかなり重要になります。番手の小さい粗い紙やすりから番手の大きい細かい紙やすり、そして耐水ペーパーでのオイルでのやすり掛けなどを行って表面の凹凸をなくした上で、仕上げをするときれいになります。
紙やすりも耐水ペーパーもセットのものが100均で購入可能ですので、ぜひ試してみてください。

まとめ
木材の仕上げには私はBRIWAXなどが好きなので、同じような成分の蜜蝋クリームを作って、ナイフのハンドルの仕上げを行ってみました。
インディアンローズウッドはオイルフィニッシュで黒くなってしまった肌が、蜜蝋クリームを使うことで黒っぽいですが、飴色の艶のあるハンドルになったかと思います。
キャンプ好きが増えて自分でキャンプ用品を加工する方も増えているかと思います。自分だけのギアを作る際の参考にしていただければと思います。